予防歯科
人のお口のなかには何百種類もの細菌が数千億も住みついています。
単独で生息していた時にはそれほど人に害を与えない細菌達も、 多数集まってして集合体をつくると、 それぞれの微生物が単独では生きていけなかった悪条件の環境でも 生息できるようになります。
また、 細菌たちも必死なんです。唾液で流されないように、みずから出すネバネバの物質(水にとけない)で 歯の表面にべったりとくっついて、 さらにはネバネバの物質がバリアとしての役割も果たします。 こうなると抗菌剤や消毒剤までもがほとんど効かなくなります。 これが歯垢(バイオフィルム)の本体です。
● 歯の表面にバイオフィルムが形成されると、 ハミガキでもなかなかきれいに除去できません。リステリン等の洗口剤だけできれいになるはずもありません。そしてべったりと付着したバイオフィルム内の細菌が出す酸によって 歯の表面が溶けていきます。 これが虫歯です。
● 歯と歯肉(歯ぐき)のすき間(歯周ポケット)に バイオフィルムが形 成されると、 これもまた唾液の解毒作用が効かなくなり、 細菌の出す毒素や酵素などが、 歯を支えている土台である歯周組織を刺激し、破壊していきます。つまり炎症を引き起こしていくのです。 これが歯周病です。
● 虫歯予防、歯周病予防は、 まずはこの歯垢(バイオフィルム)の 除去からはじまります。 専用のブラシと薬と消毒薬をつかって歯の表面を清掃(PMTCと呼ばれています)し、バイオフィルムを除去していきます。
治療後は、 歯がつるつるした感じになり、 爽快感もあり、 治療中も痛くありません。 とってもスッキリする気持ちのいい治療です。 定期的に歯のクリーニングをすることを お勧めします。